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① 大規模地震
(南海トラフを震源とする L2 クラスの大規模地震・津波)

(ア) 家屋の倒壊と火災発生

大規模地震が発生した場合の三本松地区の想定最大震度は6強~7 です。震度 7 が想定されている地区は下図の赤の部分で、大町、西町 7 区、西町 8 区、大井戸、島の内、及び新しい三本松港の一部です。それ以外は 6 強の想定です。

人の体感・行動や屋内外の状況は、震度 6 強では動けないほど揺れる、ほとんどの家具が移動する、傾くものや倒れる建物がある。震度 7 では、動けず、飛ばされることもある、固定していない家具のほとんどが倒れる、倒れる建物がさらに多くなる、です。

大規模地震が起こった場合は、①丈夫な机の下などに入り倒れて来る家具や落下物から自分の身を守り、あるいは、外では建物から離れ、②揺れが収まったら家族と声を掛け合って無事を確認し、③火事が出てないか確認し、外へ出て隣近所と無事を確認し、⑤配電盤のブレーカを落として、水道の蛇口を閉めて避難します。負傷者や家屋の下敷きになった人がいる場合、また、火事が出ている場合は大声で近くの人に知らせ、救出活動や消火活動を行います

「地震の震度分布図」

(イ) 津波による被害

南海トラフを震源とする千年に1回程度発生すると想定される L2 クラスの大規模地震による三本松港の津波水位は、県の想定では海抜 2.5m となっており、三本松地区で

は古川の沿線の西町 8 区や大町 2 区、浜町、三本松港に近い西浜、東浜、松の下、大東の一部地区で津波の被害が想定されています。

しかし、想定内の被害で終わらないことも多く報道されています。三本松地区の JR高徳線の北側は海抜 3.0m 未満です。大地震発生、津波発生時には、国道 11 号より南のできるだけ高い地域へ逃げることが必要と考えます。

三本松地区に津波が到達する時間は、地震発生から約 80 分の見込みです。まず自身の安全を確保したうえで、津波の影響を受けない地域まで避難します。要援護者を伴う避難以外は自動車での避難はできる限りしません。水平方向での避難ができない場合は、近隣の津波一時避難場所などの堅牢な建物の 2 階以上に避難します

「津波ハザードマップと津波一時避難場所」

大規模地震・津波発生時の避難区域分類

自治会別の地震(津波)避難区域の分類

①避難区域の自治会

津波避難区域 ; 西町8区、浜町、西浜、東浜、松の下、大東

ため池避難区域; 大井戸2区、島の内

② 避難支援・準避難区域の自治会

西町1区、西町2区、東讃ハイツ、西町4区、西町7区、中町、北町、本町。大町 2 区の一部

③ 津波避難支援、避難所運営支援区域の自治会

大町1区、大町 2 区、大井戸 1 区、南新町、前山

(ウ) 液状化による被害   地盤の流動化と家屋の倒壊、主要避難経路の変状

液状化現象は、海岸や河口付近、埋立地、河川の下流域などの緩い砂地盤で、地下水位が地表面から比較的浅い所で、震度 5 弱以上の大きな地震が発生した場合に起こると

言われています。三本松地区は、前山地区など下図の緑色の部分以外は、いずれも液状化危険度が A ランクです。

液状化現象が起こると、地盤に含まれる砂が水の中で浮いているような状態になり、地面が沈下・陥没したり、地中から水や砂が噴き出したり、マンホールが飛び出したりして道路が使用できなくなるだけでなく、非常に危険な状態になります。

また、液状化危険度 A で最大震度が 6 強~7 の場合は、建物の耐震性が高くても不等沈下が起こり変形する可能性があります。よって、前山地区の 1 部を除いて、家屋倒壊の危険性があると考えます。

対策として、地区の中央部を南北に繋ぐ主要避難経路の大町三本松港線は液状化による変状が懸念されることから、特に JR 高徳線から北側の補強が必要と考えられますので、道路管理者に要望していきます。

(エ) ため池堤防の決壊による被害 下流家屋の浸水と倒壊

大規模地震の発生で、ため池の決壊が想定されます。東かがわ市が作成したため池ハザードマップの 0.5m~3.0m 未満のため池浸水区域を要避難地域とします。避難対象区域の自治会は大井戸 2 区、島の内です。

三本松地区には、芦尾池 16,500m³と棒谷池 6,200m³があります。そのほかに天神池と奥の池があります。決壊した場合は、池の近くで 0.5m~3.0m の浸水が想定され、決壊場所の直下では家屋倒壊の心配もあります。また、更に広い範囲で 0.5m 未満の浸水が想定されています。

各ため池管理者に依頼して、管内にあるため池の貯水位を農業用水等水需要が少なくなる 9 月~3 月の間、出来るだけ下げて頂き、下流域の住民が安心して生活出来る環境の実現を図っていくものとします。

降雨量の情報やため池下流の小路の状況に注意し、危険を感じた場合はためらうことなく、大内公民館、三本松高校体育館などの高い所に避難します。水平方向での避難ができない場合は、十分な高さのある建物や近隣の津波一時避難場所に避難します。

「4 つのため池と芦尾池と棒谷池の浸水想定区域図(ため池ハザードマップから)

天神池決壊時の浸水想定区域図(東かがわ市)

奥の池決壊時の浸水想定区域図

(オ)がけ崩れによる被害

大規模地震でがけ崩れが予想されるところは、前山団地の南端部と大井戸 1 区内の 2か所です。土砂災害特別警戒区域に指定されている範囲が大規模地震時には崩壊する危険性があります。

「がけ崩れ・土砂災害の図」